«良好なインフラストラクチャーが整った魅力的な街「バーゼル」»

アクサルタは塗料業界の世界的なリーディングカンパニーです。 塗料業界に精通していない読者のために、まずはアクサルタが製造する塗料の魅力について教えてもらえますか？

イヴェス・ケルステンズ:  アクサルタは、性能の高い塗料およびコーティング材を製造しており、輸送・交通市場をはじめ、乗用車・商用車の製造、下請け・修理市場、さらに工業用途での使用などに特化した製品を作り世界的に事業を展開している会社です。 150年以上の歴史を誇る当社では、色合いがよく革新的で魅力的かつ持続可能なソリューションをお客様に提供しています。 当社の商品は、 パウダーの容器、ジェネレーター、ヘルメット、ギター、レーシングカー、ジェットコースター、遊び場、高層ビル等、至る所で見かけることができます。 当社では日々、品質の高い素晴らしい製品をお客様にお届けすることに努めています。 当社のイノベーション力の源となっているのは、ポリマー・樹脂製剤における長年の実績と色素、色合いに関する深い知識です。 製造工程、アプリケーションシステム、製品、それら全てにおいて、持続可能性という企業責任に目を向けたうえで開発を進めています。
 
5年前に欧州中央拠点をバーゼルに設立しようという決断に至った理由は何ですか？
 
欧州、中東、アフリカ（EMEA）をターゲットにしたアクサルタの拠点は、中央に位置していた方がいいと考えました。 会社の地方・国際構造を反映させた中心部がちょうどバーゼルだったので、この地に中央拠点を設立することにしました。 さらにバーゼルの近くには、ユーロエアポートとチューリッヒ空港という二つの国際空港があり、EMEA地域だけでなく、他の国々へも簡単にアクセスできます。 EMEAでのビジネスにおいて決断のキーパーソンとなるEMEAマネージメントチームが一つの場所に定着することで、相乗効果を得ることができ、各市場での成長により集中することができるのです。

現在の事業分野での最も大きな課題およびチャンスは何ですか？

2018年、当社の収益の65 %をパフォーマンス・コーティングの事業分野が占めていました。 そのうち38 %が修理塗料の事業で、 27 %が工業用途の分野によるものでした。 全体の残りの35 %は、 輸送用コーティング事業における乗用車・商用車産業が占めていました。 2019年においては、本質的な末端市場の顧客がやや増えており、さらなる安定性が期待できるとともに、セグメント・パフォーマンス・コーティングにおける良好な市場開拓が望めます。しかし、輸送用セグメントコーティングの世界的な需要が停滞しているのも事実です。

当社の目標は、製品イノベーションと効率的な実行力を通じた市場での継続的な増益です。 アクサルタの強みである迅速性、柔軟性、顧客志向においてもさらなる改善に努めています。 こうした企業目標を達成するため、当社では各拠点に大きな投資を行いました。 中国では少し前に新しい支店が開設されました。さらに成都市には当社のリフィニッシュ・トレーニングセンターが近く開設される予定です。 また米国フィラデルフィアのネイビーヤードには、1万6千平米にもおよぶグローバル・イノベーションセンターが設立されました。 2015年には、ヴッパータールに水性塗料を製造する工場を設立しました。2016年にはそこに欧州技術センターも増設しています。 フランスのモンブリゾンとドイツのランツフートでは、粉体塗料を製造する工場を近代的にリニューアルしました。 2019年7月には、当社の修理塗料事業を担うオランダのティールで近代的な新複合ビルが開設されることが決まりました。 2018年にマドリードと南アフリカで開設された自動車修理技術の中央拠点では、2019年7月10日にトレーニングセンターもオープンしました。 こうした全ての例を見ても分かるように、アクサルタは今後のさらなる成功およびグローバルな成長に向けて絶大な投資を行っています。

最後の質問です。 経済拠点バーゼルの一番の魅力は何ですか？
 
バーゼルは、良好なインフラストラクチャーが整った魅力的な街です。 最高の人材を確保するうえで、国際的な雰囲気と強力な経済力を備え、活気に満ちた都市バーゼルが大きく貢献しているのは間違いありません。