スイスは2022年も世界で最も革新的な経済圏であると評価されました。世界知的所有権機関(WIPO) が毎年発表する 「グローバル・イノベーション・インデックス(GII)」の最新版によると、世界1位にスイス、2位に米国、3位がスウェーデン、英国、オランダと続き、ドイツは昨年から順位を上げて8位にな入っています。
GIIは、研究施設、研究における人的資本、インフラ、投資、知識の適応と普及、創造的パフォーマンスなどの基準を用いて国の革新性を評価しています。スイスの国別報告書では、スイスのGDPパフォーマンスは予想を上回る結果であり、イノベーション投資のイノベーションアウトプットへの転換に関しても肯定的な評価を受けています。
また、革新的な企業のリストには8位にロシュ、18位にノバルティス、96位にネスレなどが入り、これらの企業は無形資産集約度部門でも世界トップ3に入っています。さらに、企業の時価総額上位3社はネスレ、UBS、ロシュが占めています。
スイスが国の強みとして、経済状況、特許やパテントファミリーの数、ソフトウェア・娯楽・メディア市場への支出、ハイテク製造業、生産と輸出の構成などが挙げられ、これらの項目は世界でも上位の評価を受けています。また、スイスの最大の弱点は、海外直接投資 (131位)、ハイテク機器輸入(109位)、国内産業の多角化(69位)などとされています。
WIPOのプレスリリースによると、最新版GIIの調査結果で特筆する点として、過去数年間で「投資が急増」している一方で、「イノベーション主導の生産性は引き続き低い」 と言及しています。WIPOで事務局長を務めるDaren Tang氏は、「イノベーションに投資するだけでなく、それが経済的・社会的にどのように影響するかについて、注意を払う必要があります。イノベーションの質と価値が、その量と規模と同様に未来の成功に不可欠なものになるでしょう」とコメントしています。
Global Innovation Index 2022 ランキング トップ20
- スイス
- 米国
- スウェーデン
- 英国
- オランダ
- 韓国
- シンガポール
- ドイツ
- フィンランド
- デンマーク
- 中国
- フランス
- 日本
- 香港
- カナダ
- イスラエル
- オーストリア
- エストニア
- ルクセンブルグ
- アイスランド