セイコーエプソン株式会社(本社:長野県諏訪市)は、欧州でのヘッド外販ビジネス強化の一環として、同社の欧州統括会社Epson Europe B.V.(オランダ)が、スイス・フリブール州に立地するiPrint研究所と協業し、敷地内にEEB支店を設立することを発表しました。
セイコーエプソン社は、デジタル印刷市場が拡大を続けるなか、同社において最先端のPrecisionCore(プレシジョンコア)プリントヘッドを中核にラインアップを拡充し、インクジェットヘッドの外販ビジネスを強化しています。また、欧州においては新たなアプリケーション開発における技術的・専門的なサポートを必要としていました。欧州でのヘッド外販ビジネス拡大には現地での技術拠点の整備と専門エンジニアの配置が重要とし、iPrint研究所と協業することで、欧州での技術サポート活動を即時開始することが可能なため、同研究所が立地するMarly Innovation Center内に新たな拠点設立を決定しました。
iPrint研究所は、西スイス応用科学芸術大学(HES-SO)のHEIA Fribourg校に所属する研究機関で、インクジェット技術の研究開発と同技術のトレーニングコース提供に注力しており、世界中からさまざまな技術者や研究者がが集まっています。「セイコーエプソンのiPrintへの参画は、Marly Innovation Centerで展開するインクジェットのエコシステムを強化します。既に多くのインクジェット印刷関連企業が付近に存在していることが、中世時代の製紙産業から始まった当地における印刷技術の長い伝統を物語っています」と、セイコーエプソン社の参画を歓迎しています。
また、同研究所のDirector of Technology and Innovationを務める堂前美徳氏は、インクジェット技術のみならず日本や日本企業を取り巻く産業環境に精通するため、これから参画を検討する企業にとっても心強い存在となっています。