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日本とスイスのコラボレーション オープンイノベーションによって実現

AI技術の一大集積地ともいえるスイス。そのなかでもスイス・イノベーションは、スイス国内5ヵ所でテクノロジーパークを運営し、そのネットワークは拡大を続け、AI(人工知能)分野における日本企業の参加に期待を寄せています。日本とスイスの先端技術の融合の可能性と、その発展によってもたらされる未来を考察してみました。

6月15日 「スイスAI技術とオープンイノベーションがもたらす未来」をオンラインで開催
6月15日 「スイスAI技術とオープンイノベーションがもたらす未来」をオンラインで開催

2021年6月15日、「スイスAI技術とオープンイノベーションがもたらす未来」をオンラインで開催いたしました。昨年から続く新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から、今回もオンライン配信のみの形式となりました。対面でのご挨拶や意見交換は難しいものの、オンラインイベントの場合は様々な拠点から多様な講演者の参加が可能となり、本セミナーでは総勢11名が登壇し、スイスのAI研究環境から実際のプロジェクト例や日本企業とのコラボレーション例まで、充実したコンテンツの提供が実現しました。

冒頭に本セミナー主催の在日スイス大使館 スイス・ビジネス・ハブ 日本代表 クラウディオ・マツケリより開会挨拶を述べ、セミナーを後援いただいた大田区より産業経済部長 山田良司氏からもご挨拶賜りました。そして、スイス国内で5ヵ所のテクノロジーパークを運営するスイス・イノベーション CEO レイモンド・クロン氏よりスイスのイノベーションエコシステムをご紹介し、同じく後援をいただいた一般社団法人 日本ディープラーニング協会 理事兼事務局長 岡田隆太朗氏にも日本におけるAI技術の発展状況をご説明いただきました。その後、スイス・ビジネス・ハブ 投資促進部長 松田俊宏より、スイスでのAI関連イノベーション環境と共創メリットをご紹介し、一般社団法人ジャパンイノベーションパーク代表理事 小山勇氏と日本電信電話株式会社 NTTソフトウェアイノベーションセンタ 主任研究員 神谷弘樹氏による日本企業によるスイスでのオープンイノベーション体験談へと続きました。

後半はネットワークをスイスに移し、スイス連邦工科大学ローザンヌ(EPFL)ロベルト・ギッツェンダンナー氏とスイス連邦工科大学チューリヒ(ETH)とウルス・ツーバー氏から成功するオープンイノベーション戦略を解説いただきました。その後、ギッツェンダンナー氏とツーバー氏に加えて、日本からNTTコミュニケーションズ株式会社 ビジネスソリューション本部 事業推進部 スマートファクトリー推進室 担当課長 宮田吉朗氏と小林製薬株式会社 中央研究所 研究推進部 社外連携グループ グループ長 羽山友治氏が参加し、スイスと日本からオープンイノベーションの実体験を交えた議論を行いました。

コロナ禍で物理的な移動が制限される状態でも、実際にスイスでオープンイノベーションを実現された企業による体験談は、AI分野のみならず様々な分野で応用可能と考えます。技術分野での連携やイノベーション活動における協業などから、研究開発拠点や事業拠点の設立に発展した事例も少なくなく、研究開発のみならずビジネスにおけるレジリエンスも高いスイスは、日本企業の欧州展開活動を強力にバックアップいたします。ぜひ、イノベーション拠点としてスイスの利点を活用し、AI研究をはじめ多岐にわたる共創を実現させていただきたいと願っています。

セミナーには120名以上の方々がアクセスいただき、講演中に寄せられた視聴者からの質問も取り上げて時間の許す限りライブ回答するなど、オンライン配信ならではの交流の場となりました。当日の様子は本ウェブページ下部よりビデオでご視聴いただけます。

事業投資ハンドブック

事業拠点としてのスイスの優位点、スイスの投資環境、生産コスト、税制、インフラや新技術、ファイナンスや法務など、会社設立に必要な情報をまとめたハンドブック(全168ページ)を、ぜひご一読ください。

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