英国に拠点を置く高等教育コンサルティング会社のQuacquarelli Symonds (QS) は、世界の大学を対象とした比較データを定期的に公開しており、大学の質の評価において重要視されているランキングです。本年は新しい評価分野として、大学で開講される科目ランキングが発表されました。
スイス連邦工科大学チューリヒ(ETH)が欧州トップ
プレスリリースによると、新設の科目ランキングにおいて、ETHで開講されている22科目が世界トップ50に入っており、欧州内で最もランクイン数が多い大学となっています。ETHはまた、地球海洋科学、地質学、地球物理学の3つの科目で世界首位の評価を得ています。
スイスの大学は軒並みトップレベル
スイス連邦工科大学ローザンヌ(EPFL) は、化学 (9位) 、コンピュータサイエンス・情報システム学 (10位) 、土木構造工学 (10位) 、電気電子工学 (10位) 、材料科学 (10位) などで世界レベルのプログラムを提供しています。12科目が世界トップ50に入り、欧州内8位と評価されています。
チューリヒ大学は36科目でトップ50に入り、歯科学では世界8位の成績を収めています。ジュネーブ大学も33科目でランクインを果たし、歯科学では世界30位を獲得しています。バーゼル大学は23科目でランキングに登場し、解剖学・生理学(36位) が同大学の最高成績でした。
スイスはホテルマネージメント学でも高評価
スイスはホスピタリティ&レジャー・マネジメント学でも、その強みを発揮しています。この科目では世界でも評価の高い10大学がランクインしています。なかでも、ヴォー州ローザンヌに位置するエコール・オテリエール・ド・ローザンヌ(EHL)が世界4位の評価を得ています。
総合的にスイス国内12の大学で提供される科目のうち、31科目が各分野のトップ10に入っています。そのうち約半数の16科目はETHで開講されています。これは、本ランキングで評価対象となった51科目において、上位10位に入る講座の6%がスイスに集中していることになります。この割合は米国や英国に次ぐ高水準で、欧州ではトップです。