スイスは「グローバル・イノベーション・インデックス(GII)」の世界ランキングで、再び首位の座につきました。 このランキングは、世界知的所有権機関(WIPO)をはじめ、フランスの経営大学院インシアード( Insead )やコーネル大学( Cornell University )が、毎年、世界の約130か国を対象に調査を行い、発表しています。 同ランキングでは、イノベーションを起こすために必要な条件と、イノベーションによってもたらされた新たな成果の双方を考慮して評価が行われます。2019年版のランキングは、首位のスイスから順にスウェーデン、米国、オランダ、英国、フィンランド、デンマーク、シンガポール、ドイツ、そしてイスラエルと続いています。
イノベーションのために整備された環境
スイスは、イノベーションを起こすための投資を惜しみません。ランキング内の評価項目のひとつ「イノベーション・インプット(Innovation Input)」では世界第2位の座についています。 また、好ましいビジネス環境や政治的安定性に加えて、情報通信技術(ICT)の分野でも優れたサービスを提供しており、イノベーションを進めるための環境が整っています。特に情報通信技術の分野では、スイス政府が新たな電子行政システムを導入したことで大幅な改善が行われました。スイスは国として研究開発分野への投資を重要視し、国内の質の高い大学教育機関の豊富さなど、イノベーションを起こすための優れた前提条件が揃っています。
質の高い開発
同ランキングの評価項目「イノベーション・アウトプット(Innovation Output)」では、スイスは再び世界一の評価を得ており、イノベーションへの投資は、その額に見合った成果を生み出していることが示されています。特に、スイスは知的分野やテクノロジー分野でのイノベーションでの成果が多くみられます。また、 特許申請数ではスウェーデンとフィンランドともにトップの座を分け合っていますが、イノベーションの質の部分でも高い価値の創出が評価され、第4位とトップクラスを維持しています。