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水素駆動技術のパイオニアGreenGT社がリーバー社と提携

高出力の電気水素ソリューション設計開発のパイオニアであるスイス企業GreenGT社と、リーバー・エアロスペース社は、リーバー社のターボチャージャー技術を統合した水素燃料電池システムの開発・販売に向けた契約を締結しました。

GreenGT社が開発したリーバーターボチャージャーを搭載する燃料電池システム (NGT) は、高い技術付加価値 (HTAV) アプリケーション向けの設計です。
GreenGT社が開発したリーバーターボチャージャーを搭載する燃料電池システム (NGT) は、高い技術付加価値 (HTAV) アプリケーション向けの設計です。

リーバー・エアロスペース社(本社:ドイツ・リンデンベルグ、フランス・トゥールーズ)との合意に達したのは、GreenGT社が高付加価値技術アプリケーション向けに設計された、第1世代新燃料電池システムNGTの開発が完了した直後のことです。開発された超小型システムは質量150㎏で正味出力65 kWを実現するETC25kWリーバー電動ターボチャージャーを搭載しています。

NGTは、高い性能が要求されるアプリケーションを対象としたシステムで、ロシアのKamaz社製プラットフォームを基盤とする2台の電気水素プロトタイプトラックが最初のNGT搭載に成功しています。フランスのCathyopé Programの一環として2016年から開発が進められているCarrefour社製44トントラックと、ミグロ社などが運営するSwiss GOH ! Consortiumの一環として2018年から開発が進められている40トントラックです。

リーバーターボチャージャー技術は、もともとは航空宇宙用途向けに開発されたもので、高速電動機で駆動する遠心ターボチャージャー用の空気軸受を基にしています。燃料電池への圧縮空気の注入方法は、電気化学反応で得た電力を最適化して供給するよう、システムに搭載された電子機器が制御しています。

リーバー社の多角的戦略における重要な一歩

GreenGT社によると、2社の契約締結は、ちょうどGreenGT新部門がヴァレー州・コロンベィ=ミュラでニッチ市場を対象とした新NGT生産を開始したときで、これ以上ないほどの好タイミングでした。リーバー・エアロスペース社の燃料電池用ターボチャージャーは、すでに乗用車向けの堅牢性と性能を証明済みですが、GreenGTとの提携により、商用車のみならず他分野への汎用と、リーバー社が目指す多角的戦略の重要なステップとなっています。

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