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3300万ユーロ規模の欧州Eモビリティプロジェクト発足、スイスはCSEMが調整を担当

スマートで安全なエネルギーソリューションモビリティ構築を目指す大規模コンソーシアムプロジェクト「Energy ECS」において、スイスからの参加企業の調整役をCSEMが担います。

2022年5月、Energy ECSプロジェクト最初の年次コンソーシアム会議がヌーシャテル州で開催されました。
2022年5月、Energy ECSプロジェクト最初の年次コンソーシアム会議がヌーシャテル州で開催されました。

Energy ECS (Electronics=電子、Components=部品、Systems=システム)には、さまざまな業界や専門分野から、欧州諸国内30社の企業や団体が参加しています。このコンソーシアムは、各国ごとに集結し組織され、スイスはヌーシャテル州に拠点を構える研究開発機関CSEMがスイス企業の調整役を務めています。コンソーシアム全体の調整はフィンランドのICT企業TietoEVRY社が担当しています。

CSEM研究者は、Energy ECSプロジェクトにおいて、「ドローンの充電能力向上」と「海洋 / 航空コンテナ用の高技術太陽電池コンポーネントシステム開発」という2つの目標を掲げています。後者は、コンソーシアム参加企業であるSwiss Airtainerと協力して研究開発を進めています。

Swiss Airtainer社はヴォー州・イヴェルドン・レ・バンに拠点を置くクリーンテクノロジー企業です。同社が独自に開発した温度制御システム搭載のエネルギー非依存型コンテナソリューションを提供することで製薬業界のサプライチェーン最適化と、製薬業界の拡大を目指しています。Energy ECSを活用し、リアルタイムで最適化を実現する独立制御システムと通信エコシステムの構築に取り組んでいます。温度管理は医薬品やワクチンの輸送には重要な要素であり、コールド・チェーン確率に貢献する可能性があります。

同じくコンソーシアムに参加するFixposition社は、自動運転車市場でB2B向けの正確な位置情報確認ソリューションを開発し、より安全に自動化された運転を可能にする技術を提供しています。Energy ECSでは、事前に制定されたルートにおける電気自動運転バスの自律走行技術の発展に注力し、特定の停留所では自動運転ドローンとの接続を構想しています。

また、ams International社は、3Dシステムを搭載した高技術な監視システムを開発し、ドライバー監視技術実証機を提供して同プロジェクトに貢献しています。

Horizon Europe移行措置により欧州主要企業との連携が可能

ECSEL共同事業スキームにより、スイスの産業界、中小企業、RTOは、ECS分野の主要な欧州企業との協業機会を得ることができます。これにはバリューチェーン全体が含まれ、新たな作業エコシステム創出の可能性も期待ができます。その後継となるKey Digital Technologies (KDT)も始動しています。

Innosuisseとして、今回のKDTに参加するスイス企業に適切なHorison Europe移行措置を提供することができ、また、ECSELと同じ運営ルールの下で欧州のイノベーションリーダー企業と協業を継続できることを非常に喜ばしく思います」と、CSEMの欧州担当責任者であり、スイスのECSエネルギー担当コーディネーターであるErika Gyervary氏はコメントしています。

*2021年10月にスイスはHorison Europe対象国から外れ、2022年末まではその継続が確定しています。

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