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HSGスピンオフが経済活性化に貢献

近年、ザンクトガレン大学(HSG)からのスピンオフ企業は急成長を遂げ、6,000人以上の雇用を創出しています。「HSGスピンオフ・バロメーター2022」の調査によるもので、対象となった171社のスタートアップの多くがサステナビリティに強い関心を寄せています。

WeFox社CFOのFabian Wesemann氏(左)と同CEOのJulian Teicke氏(右)。デジタル保険会社WeFoxは、特に雇用創出リーダーとしての成功が証明されています。©WeFox
WeFox社CFOのFabian Wesemann氏(左)と同CEOのJulian Teicke氏(右)。デジタル保険会社WeFoxは、特に雇用創出リーダーとしての成功が証明されています。©WeFox

HSG Spin-Off Barometer 2022」の調査によると、近年、ザンクトガレン大学(HSG)卒業生が設立したスタートアップが創出した雇用は6,000人以上にのぼると発表しています。また、調査対象となった171社のほぼ全ての企業が、事業活動において国連が掲げる「持続可能な開発目標」に沿うことを基盤としていることがわかりました。

特に、デジタル保険会社のWeFoxは、欧州全域で1,600人の従業員を有し、強力な雇用創出企業としての成長が証明されています。また、植物由来の食肉代替食品を製造する Planted Foodsも、190人の従業員を抱え、平均23人というHSGスピンオフ企業が創出する新規雇用数をはるかに上回る存在となっています。

HSGで起業技術経営学の教授を務めるDietmar Grichnik氏は、同調査のプレスリリースで、「HSGのスピンオフ企業は、地域、スイス国内、さらには国際的な領域でも持続的に価値を生み出しています」とコメントしています。この企業活動による価値創造は、131社がスイスに本社を構え、さらにドイツに25社、他欧州圏に4社、米国に2社が本社を設立するなど、スイス国内のみならず世界的に恩恵をもたらしています。そのうち、スイス国内においては、27%がザンクトガレン州に本社を置き、44%がチューリヒ州に本社を構えています。

HSGのスピンオフ認証を受ける条件として、これまでの「HSGとの関連性」、「革新的な製品やサービスの提供」、「強い成長性を持つビジネスモデル」に加え、新たに「サステナビリティ基準との整合性」が設定されました。新要件として国連が掲げる「持続可能な開発目標」のうち少なくとも3つを志向していなければ同認証対象から外れることになり、持続可能なビジネス成長が重要視されています。

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